PARAT NEWS

PARAT NEWS
ぱらっといきまひょ REAL ZERO誕生物語 5 
2025/10/20 PARAT NEWS

さらば「カン・コツ」とは言いながら、この神業を必要とさ

れるはんだ付、されど「カン・コツ」、この技をいかにして

デジタル・ロボットにこの技を落とし込むかの、

ロボットならではの能力で神業を越えられるのかが

開発に求められる坂の上の雲。

 

高い目標を掲げているが背に腹を替えられない事情が

ある、リーマンショックで売り上げ激減、拾い仕事はしないと

掲げており、開発期間は一年間、プロト機2台を

製作して工程能力が高い物を世に出す決意をスタッフと共有。

 

製品のリリースは、2019年1月に東京ビッグサイトで

開催されるインターネプコンジャパン。

米櫃から米を搔き集めての展示会エントリー、

意欲と知恵は無限大、過去のゼロからのチャレンジした

情熱が無謀と思われる事業に主舵を切らせた。

 

現地・現物・現実ではんだ付けの「カン・コツ」を

検証、原理・原則で科学的根拠がない言い伝えを排除する。

日本電装で鍛えられた実弟にいつもながらの

難題をぶつけプロジェクトの先頭に立ってもらった。

PARATのライフ計画は現在のCEOが担った。

 

セラミックスで製作される筒の中でのはんだ付挙動は

観察できない、プロト機での実証が物を言う、

それまでにしなければならないのが、100%ノズル内に

定寸のはんだを切断し供給することである。

糸はんだの供給機はすでに存在していた、サンプル購入し

通常では起こらないような操作をするいじわる運転を

繰り返した、そこで発見したのが少しばかりの

負荷が掛かるとスリップすることが分かった。

目を付けたのが平目ローレット加工されたピンチローラ、

平目の深さ、材質を変更させることにより

推力は飛躍的に向上した。

忘れてはいけないことは、糸はんだを送る際に抵抗ゼロで

あれば上記改善は必要ではなかったが糸はんだロールの

はんだ量が少なくなると挿入ガイド部での挿入角度が付き推力

が必要となる。このガイドと糸はんだ接触部の形状も大きく

推力を左右する。過去に開発したコイル線の巻き線機で

採用したセラミクス製のヤーンガイドも参考にし形状を決定。

後は、経路での抵抗、元の径より先は細くし、

摩耗しない材料を選定、供給100%のハードルの一つは

越えられた、後は実証による確証を得るのみ。

 

一番大きなハードルがヤニ入り糸はんだの切断。

 

<REAL ZERO誕生物語6>

ヤニ入りいとはんだの中心部に主成分が松ヤニで出来た柔ら

かいフラックス、外側に錫合金で硬度は鉄の1/10の柔らかさ

これをいかにスパッと切るか?

・・・・・・過去の知見も総動員し・・・・・・・・。